時間を逆算してみる。


時差は三時間。
向こうは今11時くらい。



あの子たちは今、なにをしてるだろう。





新宿のカフェに潜りこんで、カレー風味のクラムチャウダーをすする。
店内では、ワントーン高い声でしゃべりちらしてる女性がいる。





お金があって、生きるための制度が整ってて
事故と事件と病気と災害と老衰と自殺以外では死んじゃわない人達が、
ストリートチルドレンも物乞いもいないこの国で、
皆それぞれ、他人から見ればくだらなくて、本人から見れば真剣な悩みを
日々誰かに打ち明けたり打ち明けなかったりしながら生きてる。






みんなそれぞれ、必死に生きてるじゃんって誰かが言った。





みんなそれぞれ、必死に生きてる。
無関心で無神経なまま。





私は不思議だ。




私も含め、どうしてみんな、その悩みが永遠に続いて
その生活がずっと続くって信じて疑わないのかが。